NGC598

まいにちの記録

自分と絵の話

絵について、最近また思い悩んできたので、自分の整理の為と、腹をくくり直すために文字に起こしてみます。

私は絵を描いている。仕事にしたい。

趣味で終わらせたくない。 

思い悩むことはいつも同じで、人の絵を見過ぎて自信をなくしている。

私は絵がものすごく上手いわけではないし、グッズや雑貨になるようなおしゃれな絵も描けない。

SNSを見ていると、そんなに絵が上手くなくてもマーケティングがものすごく上手く、その界隈の人と繋がって、仕事を貰っている人も居る。

それも出来ていないからただ焦る。

イラストレーターには大きく分けて2種類あると思っている。

 

1:作家性の強いイラストレータ

2:商業イラストレータ

 

1は自分の世界観やイラストタッチが概ね確立されていて、その魅力を売りにしている人。

2は、要望に合わせて色々な絵柄に柔軟に対応できる人。

 

イラストレーターというのはずっと1のことだと思っていた。そして1の、作家性のある絵描きになりたかった。しかし最近気がついたのは、2の方がきっと向いているということ。

  

絵をよく見てくれている人は気がついているかもしれないけれど、私は絵柄にあまり一貫性がない。いや、大きく言えばあるのだけど、気分でころころ絵柄が変わる。

その時表したいものを、自分が描ける中の最適なタッチで描きたいと思っている。

絵を描き終わったあとは満足するのだけれど、

あとから自分の絵をざっと見返すとその統一感のなさにがっかりする。

いろんな絵柄を持っていることは長所だ。

それはわかっている。

でも、SNSで作家性を売りにするのならば、バラバラじゃあきっとダメなのだ。

例えば私の"かわいらしい絵柄"を好きな人はきっとその絵柄の絵を安定してみたいだろう。

そこに違う絵柄はいらない。

でもかといって自分が同じ絵柄の絵ばかり描き続けられるかと言うと、それもできない。

 

私が作家性のあるイラストを描き続けるならば、水彩の少し暗い絵をやりたい。自分でも好きなジャンルだし、いい絵が描けると心が動く。でもそればっかり描いていると自分の精神が削られていく。暗い絵を描いているときは気持ちが沈んでいるときで、あれはいつも描ける絵ではない。気持ちが伴わないまま描くと、どうしてもいい絵にならない。

 

かといって明るい絵柄で描き続けるのもまぁしんどい。でも、こんなことを言ってしまうと良くないのだけど、明るい絵柄は心が伴わなくてもまぁまぁ描ける。また、笑顔の写真などを元にして描くときは、その写真に気持ちが引っ張られて楽しい気持ちになれるから大丈夫。

 

作家性のある絵を描こうとすると、気分にムラがありすぎてなかなか続かない。

たしかに時々ものすごく気に入る絵が生まれたりするのだけど、安定した出力が出来ない。

だから2の方が向いてるかもしれないと思った。

 

このことについて悩むのは、ここ1年の話では全然なくて、遡れば高校生ぐらいからの話。

わたしは一貫した絵を描き続ける意思が弱いと思っていて、(高校生に一貫性もクソもないんだけどね)それじゃあイラストレーターになんかなれないよ、と諦めていた。

  

■ここから先時間をおいて書いたから、話の軸がずれてる。↓

 

高校の美術部には絵のうまい人が沢山いて、それにも圧倒されたけど、それ以上に差を感じたのは絵に対する熱意だった。 

絵を選べば他のたくさんのものを捨てなければならないと思った。他のたくさんのもの、というのは、雑にくくられた安定で平穏な未来だ。

大学を選ぶときも、就活のときも、常に頭の隅にあった。あったのに、いつも選べなかった。

17歳のとき、美大を諦めた。

さいころから絵を描くのが好きだったから、親から「○ちゃんの将来は武蔵野美術大学やな!」と冗談で言われていた。ずっと自分は美大に進むのだと信じていた。

それなのに諦めたのは、美大の就職率、お金がたくさんかかること、地元にはない予備校。

いろんな理由をつけたけど、選べなかった一番の理由は、絵にかける熱意が人より足りないと思っていたこと。

不安定な未来が怖く、茨の道に進む勇気がなかったから。

それなりの大学に行って、毎月の安定した給料のもらえる会社に入ることができたらいいと思っていた。そうやって納得した気で居たけど、本当は美大以外の大学に行きたくなくて、センター試験の前日に泣いた。

それでも私大の滑り止めは家から通える美大にしていた。国公立に落ちれば美大に行けると思ったけど、結局受かり、当たり前のように国公立大学を選んだ。 

美大以外の大学に行ったものがクリエイターになるのは無理だと思っていたので、就活ではハナからクリエイティブ職を外した。 

 

就職したあと、

小学校の頃の先生に、○ちゃんはイラストレーターになったんか?と聞かれて、

いやいや、なってないです。はは。と答えて

家に帰って悲しくて泣いた。

 

今もなおこうして執着している。

美大を諦めた17歳の頃選べなかった選択肢が、

この10年頭から消えたことはなかった。

だからもう二度と諦めてはいけない。逃げてはいけない。描くのを辞めてはいけない。

辞めてしまったら、10年先にも同じことを考えて悔やんでいるだろう。

 

  

ほんとうに取留めない吐き出しになってしまった。しかも長い。

結論、

1は今は無理かなと思ってること。

本当は1になれたらいいなと思ってること。

でも仕事にしたい気持ちのが大きいから、2を頑張ってみようかなと思っていること。

周りに流されてブレるなという戒め。

 

そんな話でした。